533. カケス(スズメ目カラス科)

カケス(写真:大関豊)


カケスのふわふわ飛び(写真:大関豊)


カケスの羽(写真:大関豊)


亜種ミヤマカケス(写真:中村照男)
カケスは、ハトくらいの大きさで体重は150〜200グラムほど。頭はイガグリ頭、身体はぶどう色で尾と翼が黒、全体的に地味では ありますが、つばさには、白帯があり目立ちます。そして、雨覆いの青の縞模様が鮮やかでしてこれまた目立ちます。

分布は、ヨーロッパから日本までのユーラシア大陸の温帯から亜寒帯地方で、大部分は留鳥か漂鳥です。 留鳥といっても一年中同じ場所に生活しているわけではなく、非繁殖期の秋から春にかけては群れとなってどんぐりを求めて あちこちに移動しているようです。この時期は、ふわふわと飛ぶカケスの姿を目にいたします。

森林性の鳥で、日本では全国にいて低山の森林や標高1500メートルくらいまでの山地で繁殖しています。
鳴き声は「ギャー、ギャー」とうるさい声や「ジェーイ」という声をだしますが、ものまねがうまく、他の鳥の声(ノスリやクマタカなど) や、時に物音まで真似るので騙されてしまいます。

主な食物は、木の実(カシ、ナラなどのどんぐり、クリ、ハシバミの実)ですが、毛虫やネズミやトカゲなども食べるようです。 害虫と称されるヤガ、カレハガ、ハマキガなどの虫を食べ森林の保全に役にたっていることが言われています。
木の洞や落ち葉の下などに貯食することも知られています。ただ、忘れることもしばしばで(覚えているかは定かではないのですが)、 結果、森を育てていることにも繋がっています。

蛇足ですが、北海道には別の亜種で頭の赤い「ミヤマカケス」が生息しています。
(文:大関豊)

留鳥〜漂鳥(安曇野:一年中います)
L33cm、
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