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日本ではニュウナイスズメを「山のスズメ」と言われます。これは普通の「スズメ」が里
で生活をしていることに対し「ニュウナイスズメ」は山で暮らしていることを言ったものです。
ところが、面白いことにヨーロッパでは「イエスズメ」という別の種がいてこれが人家のまわりで暮らしているので、「スズメ」は
人家には近寄らず広葉樹林などの林で暮らしている・・そうです。地域によって同類のスズメたちの暮らし方が違うのは、
単に住み分けをしているのか、それとも力関係が作用しているのか少し興味深いものがあります。
それはさておき・・、 ニュウナイスズメは、北はロシアから東は日本までの中央アジア、東アジア、東南アジアに広く分布しており、
日本では中部以北の山地や北海道の平地で繁殖しています。冬には関東以南の暖地に移動して越冬しますが、局地的です。
スズメに似ていますが、頬の黒点はなく上面もきれいな栗色をしています。雌は薄茶色の地味な色合いで土色の眉斑が目立ちます。
「山のスズメ」とはいうものの標高の高いところでは人家などでも営巣しています。
(文:大関豊)
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