シメは、ずんぐりむっくりの体と大きな頑丈そうなくちばし、そして、いかにもと言った悪者ぶった鋭い目つきに見える
(私だけかも・・)アトリ科の鳥です。
全長は、約18センチほどで全体に茶褐色ですが、うなじに灰色のマフラーをしています。のどとつばさは黒く尾は短くその先端は
白くなっています。初列風切羽の元部と大雨覆羽には白斑があり飛ぶと二列の白い線がでます。くちばしの色は、繁殖期には鉛色
ですが冬にかけては肌色に変化します。雌は全体に雄より淡い色合いをしていて地味な印象です。
イギリスから日本にかけてのユーラシア大陸の中部に広く分布していて、西部ヨーロッパでは留鳥のようですが、大部分は冬には
南に渡りをします。日本では北海道で繁殖をしていますが、その他の地域では冬鳥としてやってきます。
頑丈なくちばしは、硬い木の実を割ることができます。サクラ、ブナ、ニレなどの実を好んで食べますが、まず、果肉をとり除き
種子を割ってその中身だけを食べます。ある実験によりますと、サクランボの種を割るには約45キログラムの力が必要という結果
があるそうです。太い首は伊達ではないようです。(笑)
余談ですが・・・、
シメの次列風切羽は、特徴ある形をしています。一枚一枚はアイスホッケーのスティックのような形なのですが、並ぶと
「注連(しめ)飾り」のように見えます。私は勝手に「シメの注連飾り」と呼んでいますが、何故、こんな形をしているのか
未だに明確な回答や文献をみたことがありません。(文:大関豊)
冬鳥(安曇野:冬にやって来て越冬します)
L18.5cm、
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