ウソは、ヨーロッパの全域からシベリアの針葉樹林帯を経て日本にまで分布しています。日本では亜高山帯の針葉樹林にすみ、
冬になると麓から里に下りてきますが、そう遠くには行かないようです。果樹などの新芽を好み、春の浅い頃、桜の花芽を食べる
ことで知られています。
ウソの雄は、頭が黒く、のどから側頭にかけてえりまきのような赤がチャームポイントです。雌は地味で背と腹は灰褐色をして
います。幼鳥は、雌とよく似ていますが、頭が黒くなっていません。しかし、三者とも翼と尾は黒く翼には白帯があります。
ウソは、フィッフィッと笛のような柔らかい声で鳴き、さえずりは澄んだ高い声でしかも音楽的に鳴きます。むかし、口笛のことを
うそといい、ここからウソという名前がついた、という説を聞きました。ホントかな?ウソだったりして。(笑)
その他、大陸系の別亜種となりますが、胸元がほんのりと赤い「アカウソ」、そして、お腹まで真っ赤な「ベニバラウソ」がいます。
(文:大関豊)