オオヨシキリは、平地の野鳥です。川や湖沼の水辺や岸辺などのヨシがよく繁った場所を棲家としています。日本には、夏鳥と
して渡来し繁殖しますが、やはり水辺周辺で過ごします。越冬地(東南アジア)や渡り途中でも、ほとんど水辺のヨシの密集地で
あって水辺を離れるのは、好まないようであります。
オオヨシキリのさえずりは、まぁ、うるさくて、赤い口を開けて鳴くその声は、遠くからでも聞こえてきます。
聞きなし(人間が分かりやすく表現したもの)は、その鳴き声どおり「ぎょうぎょうし、ぎょうぎょうし」と表わします。
巣は、ヨシの繁みに3〜5本の茎を柱にして枯れたヨシの葉を編みこむように作られます。冬になって枯れたヨシ原にポツンと
巣が姿を現すと、夏の仰々しさとは対照的な寂しさを感じます。
(文:大関豊)