ツグミは冬鳥の代表です。ツグミが来ると「あぁ、冬が来たなぁ」と思います。白っぽい目立つ眉斑と胸の黒斑が特徴です。
胸の黒斑は色々なパターンがあり、ときにハッとするほど(私だけかも?)見事な模様に出会います。
また過去に食用として、かすみ網猟による乱獲がありました。1947年にかすみ網が禁止となって大量捕獲はなくなったものの、
密猟は未だなくなっていないようです。
ツグミは、シベリア一帯で繁殖して冬には南下し、日本を含めた東アジアで越冬します。渡りは夜に行われ且つ相当高い上空を
飛んでいる・・と言われています。
サハリン〜北海道経由と日本海を横断するものがあるようで、渡って来たばかりは、体力も消耗(特に若鳥)しており、木の実
などで体力を回復してから各地に散らばって行くともいわれています。長旅お疲れさま・・です。
安曇野では、初認は11月初旬〜中旬、終認は4月末〜5月上旬が普通ですが、ときに5月中旬過ぎまでいることもあって春のシギチ調査で田んぼに
いるツグミを目撃することもあります。
ツグミは、個体差もあって胸の斑の模様などはいろいろです。シベリアのツグミより南で繁殖する別亜種のハチジョウツグミ(写真)も少数が日本に渡来しますが、
それらとの中間型も存在していて様々な色模様を見せてくれます。
(文:大関豊)