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ジョウビタキは、日本では冬鳥です。バイカル湖からアムール川沿岸および北朝鮮にかけて繁殖しています。日本には10月下旬ころ
には姿を見せて冬鳥としては比較的早い時期にやって来ます。平地の丘陵地、河川、公園、民家の庭などにも現れて馴染み多い野鳥です。
冬の間は、雌雄にかかわらず個々のテリトリー(えさ場)を作ります。「ヒッヒッヒッ」とか「タッタッ」と鳴いて
テリトリーを宣言し、時に赤い尾をパッと広げて警告し、お互いのテリトリーを確認しあって生活しています。よく車のサイドミラ
ーやガラス窓に映る自分の姿と戯れている光景を目にすることがあるかと思いますが、これは映っている自分の姿をテリトリーに入った
侵入者と間違えて攻撃しているものです。
雄の頭部は銀灰色、顔の下面(くちばしからくびにかけて)が黒く、胸から腹が赤銅色をしていますが、雌は、灰褐色の地味な色合いです。
雌雄とも黒い翼には白い斑紋があり、地方によっては「紋付」などと呼ばれ、チャームポイントです。
尾をビロ〜ンと振るわせるのも、これまたジョウビタキならではのチャームポイントでしょうか。
(文:大関豊)
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