408. ルリビタキ(スズメ目ツグミ科)

ルリビタキの雄(写真:大関豊)


ルリビタキの雌(写真:竹内開)
ルリビタキは、亜高山帯から高山帯に生息する鳥です。
シベリアやモンゴルの山脈、あるいはアムール川やウスリー川の流域で繁殖しています。日本では、本州中部以北の標高1700 メートル以上の亜高山帯の針葉樹林、北海道の亜寒帯の山地で繁殖しますが、一部、四国の高い山でも繁殖しているようです。

雄の上面は、その名のとおりルリ青色で眉斑は眼の前が白く眼の上は淡青色です。尾は青く、喉から腹は汚れた白ですが脇は橙色 です。雌は他のヒタキ類同様にオリーブ褐色の地味な色合いで(他のヒタキ類雌と)似通ってはいますが、脇が橙色で尾が青いので区別 できます。

冬は山麓や平地に下りてきて暗い潅木などで生活しますが、沖縄やあるいは台湾まで渡るものもあります。大陸で繁殖したものは、 中国南部やインドシナ半島などに南下して越冬します。

亜高山帯の繁殖地に戻るのは5月の中旬ころで、石の下や土上のくぼみ、倒木の陰などに巣を作って子育てをします。
さえずりは「ヒッチョロチョロチョロリ」と比較的穏やかな声で鳴きます。その聞きなし(人間が分かりやすいように表現したもの) を「ルリビタキだよ」と聞こえるそうですが、さて、あなたはなんと表現しますか。 (文:大関豊)
漂鳥(安曇野:北アルプスで繁殖し冬には里に降りてきます)
L14cm、
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