381. ビンズイ(スズメ目セキレイ科)

ビンズイ(写真:丸山隆)


冬のビンズイ(写真:大関豊)
ビンズイは、セキレイ科の中のタヒバリ類に属しますが、日本で繁殖する唯一の種であります。全長は約15〜16センチほど、 上面は緑色がかっており他のタヒバリ類の茶褐色とは雰囲気が違います。下面は灰白色で胸と脇には従斑があります。 顔には白い眉斑が目立ち目の後ろに白い斑点があることも特徴です。

シベリアから中国の北部にかけて繁殖し、冬には中国の南部や南アジアに渡り越冬します。日本では、本州の中部山地や北海道で 繁殖をし、冬には本州の中部以南の平地で越冬している姿を目撃されます。 冬のビンズイはマツ林にいることが多く横枝を歩く姿も印象的です。

うっそうと繁った森林には入らず、針葉樹林の林縁や疎林を好むようです。草原などにも見かけますがまったく木のないところには いないようです。繁殖期には、木のテッペンで「ピィピィスカスカチチチチ」というヒバリのような声でさえずります。また、 ヒバリ同様にさえずり飛翔(飛びながらさえずること)もします。 (文:大関豊)

標鳥(安曇野:夏は高地で繁殖し冬は暖地に移動します)
L15.5cm、
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