373. ツメナガセキレイ(スズメ目セキレイ科)

キマユツメナガセキレイ(写真:大関豊)


さえずるキマユツメナガセキレイ(写真:大関豊)
ツメナガセキレイは、尾と足の長いほっそりとした鳥です。この鳥は羽色の異なる多数の亜種があり、その分類は非常に複雑で論争は絶えないようです。 基本的に頭は灰色か黄色で背はオリーブがかった緑、眉線とあごは白か黄色です。下面は黄色で尾と翼はくすんだ褐色をしています。

日本では、4亜種(キマユツメナガセキレイ、マミジロツメナガセキレイ、キタツメナガセキレイ、シベリアツメナガセキレイ)が観察されていて内キマユツメナガセキレイ は北海道の北部で繁殖例があります。

ヨーロッパと北アジアの大部分に分布し、アラスカとアフリカの北部でも見られますが、これらの地域はいずれも繁殖地でアジアの南部にまで達し、アフリカ全土を 通過します。日本では主に旅鳥として渡りの途中に沖縄や対馬でまれに見られますが越冬例もあるようです。

一般的にこの鳥は、短い草のはえた湿地を好み、地上にいる時も飛んでいる時ものびのびとしており、ちょっと羽ばたいては点から点へ飛び移るようにあちこちと移動 します。特徴的なことは飛び降りるときに翼をたたんで地面にまっすぐに急降下することです。
(文:大関豊)

(参考:長野県記録)1981年11月、更埴市粟佐 千曲川の水辺で採餌 1羽。
旅鳥(安曇野:未)
L17cm
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