348. ヤツガシラ(ブッポウソウ目ヤツガシラ科)

ヤツガシラ(写真:大関豊)


ヤツガシラの冠羽(写真:那須野雅好)


餌は放り投げて口元の運びます(写真:那須野雅好)
ヤツガシラは、その名の由来となった特徴ある扇形の冠羽を持っています。ヤツガシラ科は世界でただ1種「ヤツガシラ」のみ の小さな科です。

全長は約26センチ、体重は約70グラムほどで特徴ある冠羽が一種独特の雰囲気を持っています。羽色は肌色がかったピンクで 背から翼は白と黒の粗い縞模様となっています。尾は黒く基部に白い帯があります。頭には扇形の大きな冠羽があり先端は黒です。 この大きな冠羽は普段は寝ていますが、興奮したり不安になったりあるいは体を動かそうとした時に立てます。

分布は意外と広くヨーロッパのほぼ全域、中央アジア、東南アジア、中国から沿海州にかけて、とアフリカ大陸などに生息して います。熱帯の地方では留鳥ですが温帯地方では渡りをします。日本では稀な旅鳥(迷鳥)として報告されることが多いのですが、 1982年に長野県の佐久で繁殖した事例があります。

地上ではハトのように歩いて餌を捕りますが、飛び方は「ふわふわ」とした波状の軽やかさで一見大きな蝶々のようです。 (文:大関豊)
旅鳥(安曇野:渡り通過時=3月末〜4月頃=に稀に見ることがあります)
L26cm、
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