328. トラフズク(フクロウ目フクロウ科)

トラフズク(写真:大関豊)


トラフズクの赤い目(写真:大関豊)


複数のトラフズク(写真:丸山隆)
トラフズクは、全長約37センチ、体重は280グラムほどであります。体の背面は灰褐色で黒、白、褐色の斑や縞があり腹面は 黄色褐色に黒褐色の従斑があります。顔盤は丸くて白っぽい線があり暗褐色の羽毛で縁取りされていて虹彩は橙色です。 コミミズクに体型は似ていますが耳羽が長いので区別できます。

ユーラシア大陸の中央部(ヨーロッパからアジアの中央部)と北アメリカにも分布しています。日本では北海道から本州の中部 地域で繁殖しているらしいのですが、むしろ、冬期に各地の山麓や村落に現れたときに目撃される例が多いです。 冬場は群れでいることもあって眼につきやすいのかもしれません。

トラフズクは、コミミズクと違ってまったくの森林性の鳥で普通はモミやトドマツなどの針葉樹林を好みます。ほぼ完全な夜行性 で用心深さとあいまって人の眼にふれる機会は少なく日中は針葉樹の陰でじっとまどろんでいます。夜になると狩り(ネズミなど) を始め夜明けには巣に戻りそこでペリットを吐き出します。 (文:大関豊)
留鳥〜漂鳥(安曇野:冬の集落の木陰で見ることが多い)
L35〜40cm、W91〜102cm
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