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カッコウを代表とするカッコウ科の仲間は、託卵(他の巣に産卵し育児は他人まかせ)という特異習性で知られています。日本では4種
(他に、ツツドリ、ホトトギス、ジュウイチ)がいますが、全て託卵します。カッコウの託卵相手は、オオヨシキリ、アオジ、モズ、
ノビタキ、ホオジロ、キセキレイ、アカモズ、コヨシキリ、最近ではオナガなど多種にわたりますが、託卵についての詳細はこの場では
控えます。 繁殖期になると雄はかなり広いテリトリーを持ちます。テリトリーを守りつつ、たえず飛び回って雌を待ちます。雌は、
産卵期が近づくと仮親となる小鳥の巣を探します。トケン類の飛翔はタカによく似ていますが、いよいよとなるとタカに似せた擬態で
巣に近づき卵を産み落としてしまいます。
日本では、夏鳥として渡来し繁殖(託卵)しますが、信州の安曇野では、5月上旬〜中旬に姿をみせます。「カッコー、カッコー」と
聞こえる声は、高原の清々しさを感じますね。
蛇足ですが、カッコウという名前は、その鳴き声からつけられました。
英語ではクックー(Cuckoo)、
ドイツ語でクックック(Kuckuck)、
フランス語でクークー(Couou)、
スペイン語でクコー(Cuco)、
オランダ語でクークークー(Koekoek)
などいずれも鳴き声からつけられたものであります。
(文:大関豊)
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