273. ミツユビカモメ(チドリ目カモメ科)

2000年2月光ダム湖のミツユビカモメ(写真:大関豊)
ミツユビカモメは、足の指が3本のカモメです。つまり後趾(こうし:うしろの指)が完全に退化してその痕跡をとどめているだけなのです。 他のカモメ類は4本ですが、といっても後趾はチョコンとあるだけなのですけどネ。

背と翼は青みをおびた灰色でそれ以外は真っ白です。くちばしは黄色で足は短くて黒色です。足の黒いカモメは少ないので識別ポイントです。夏羽では 頭部は白いですが冬羽では頭上や目の後に褐色の斑があります。若鳥は飛ぶと翼にM字の黒線が出、尾羽の先端に黒帯があります。

オホーツク海からカムチャッカ以北の沿岸で繁殖し、繁殖期以外は洋上での生活が主で魚を追いかけています。が、嵐があるときは例外で陸地に 緊急避難をします。日本には冬鳥として近海にやってきます。
安曇野などの内陸に入り込むことはめったになく迷ってしまった、と考えられます。
(文:大関豊)
冬鳥(安曇野:迷鳥として稀に入り込みます)
L39cm、W92cm
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