|
タシギは、長〜い真っ直ぐなくちばしをしていますが、その長さは身体の1/4ほどあるとされています。全体に茶褐色で濃淡のある筋や
斑紋があって複雑な模様をしています。黄色系の頭央線(とうおうせん)眉斑(びはん)頬と、黒系の頭側線(とうそくせん)過眼線(か
がんせん)と頬の線が交互に模様を作っています。文章って分かりずらいですね、写真を参考にしてください。
ユーラシア大陸と北アメリカ北部で繁殖し、冬には地中海やアフリカ、東南アジア、日本などで越冬します。日本には東シベリア方面から
秋の渡りの季節にやって来て姿を現します。田んぼや河川などの湿地で生活し、厳寒期は数を減らしますが、本州以南では越冬します。
長いくちばしを泥のなかに突っ込んでミミズなどをとりますが、昆虫や軟体動物なども食べているようです。飛び方は速く、「ジェッ」
と一鳴きして、独特のカミナリ飛翔で飛び去ってしまいます。遠くまで飛んでしまい(あ〜ぁ)ということがよくあります。
なお、タシギを含めたジシギと称されるシギたち(の内4種オオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギ、タシギ)は非常に良く似ていて、
これらの識別については研究文献があるほど実は野外では識別が非常に困難なグループです。ということを付け加えておきたいと思います。
識別点としてタシギだけが次列風切羽の先端が白いので飛んだときなどに参考にすれば良いでしょう。
(文:大関豊)
|