235. オグロシギ(チドリ目シギ科)

オグロシギの夏羽(写真:大関豊)


オグロシギの羽(写真:大関豊)


オグロシギ幼鳥(写真:丸山隆)
オグロシギは、シギの仲間では中型の野鳥です。先端が黒いほぼ真っ直ぐな長いくちばしを持っています。上尾筒(じょうびとう)と尾の 基部は白いですが尾羽の先端が黒いので「尾黒鴫」といわれています。飛ぶとこの尾羽の白黒が見え、また白い翼帯が見えますので、 オグロシギと確認できます。非常によく似たオオソリハシシギと迷ったときに参考になります。
繁殖羽(夏羽)では、頭から首、胸は 赤錆色、背中も暗褐色で黒と赤褐色の模様となります(一言でいうと全体に赤みを帯びる)。それに比べ冬羽は、くすんだ灰色〜灰白色で 、胸から腹にかけての黒い縞模様もなくなります。幼鳥は冬羽に似ますが、首、胸が黄褐色味を帯びて雨覆羽は褐色で淡い羽縁と内側に は黒色部があります。
北半球の温帯、亜寒帯で繁殖し、冬にはアフリカ、オーストラリア、インド、東南アジアなどに渡ります。日本では旅鳥として春、秋の渡り 途中に見られますが、あまり多くはないようです。なお、渡りは夜に行われるそうです。
(文:大関豊)
旅鳥(安曇野:春、秋の渡りの時期に稀に見かけます)
L36〜42cm(雌の方がやや大きい)
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