233. イソシギ(チドリ目シギ科)

イソシギ(写真:大関豊)


イソシギ(写真:丸山隆)


イソシギのひな(写真:丸山隆)
イソシギは、からだの上面が灰黒褐色をして下部(腹)は白く、同じクサシギ属のクサシギ、タカブシギに似ています。 白い眉斑と羽の付け根にお腹の白色のくいこみと、飛んだときに見える翼の白帯が特徴です。

イソシギの繁殖域は広く、ユーラシアと北アメリカ大陸の温帯と亜寒帯のほぼ全域に及びます。冬には、熱帯や南半球に渡ります。 日本では、北海道、本州、九州で繁殖し普通は留鳥ですが北方のものは南の暖地へと移動するようです。安曇野では、だいたい 一年中見られますが、もしかすると夏場と冬場では別個体かもしれません。
広々とした河川の砂地や水辺からそう遠くない潅木のしげみなどに営巣します。卵に触れることを極端に嫌い、卵の位置がちょっと でも変わったことが分かると抱卵を止め巣を放棄する、と聞きました。抱卵中はそっとして近寄らないようにしましょう。

イソシギに限らず、野鳥の営巣場所に出会ったらその場から離れるやさしさと勇気(見守る思いやり)を持ちましょうね。
(文:大関豊)

留鳥(安曇野:ほぼ一年中見られます)
L20cm
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