216. エリマキシギ(チドリ目シギ科)

エリマキシギ幼羽(写真:大関豊)


エリマキシギ、雄は大きく雌は小さい(写真:大関豊)

エリマキシギは、繁殖期に雄の首の周りに大きな独特のえりまき状の飾り羽が現れることから名前がつきました。ですが、日本では 時期的に飾り羽の出たエリマキシギを見ることはほとんどなく、見ることが出来たらラッキーでしょう。
雌雄で身体の大きさが違っていて雄のほうが大きく雌は小さいです。幼羽は冬羽に似ますが、下面の褐色味が強く上面の羽は黒褐色の 軸斑が目立ちます。

ユーラシア大陸の北部とヨーロッパの一部で繁殖し冬は南に渡ります。日本には旅鳥として春と秋の渡りの頃に見られます。どちらか といえば内陸性で海岸よりも湖沼を好み沼地や湿原をすみかとしています。

雄の繁殖期の飾り羽は種々様々でまるで別種のような非常な違いがあります。色も黒、白、茶、黄、褐色といろいろで、その上に、 無地のものから縞、斑模様とさまざまに複雑に組み合わされていますので独特の雰囲気を持っています。繁殖期の雄たちは、この えりまき状の飾り羽をつかってディスプレイをするのです。繁殖地は遠い北極圏、見に行けるわけはないですが、一度は見てみたい ものです。
(文:大関豊)
旅鳥(安曇野:春と秋の渡り時期に見られます)
L25〜32cm(雌のほうが小さい)
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