209. ハマシギ(チドリ目シギ科)

ハマシギの夏羽(写真:大関豊)


ハマシギの冬羽(写真:大関豊)


ハマシギの飛翔(写真:大関豊)
オバシギ属に分類されるハマシギは、日本に渡来するシギの中でも普通に見られます。くちばしは黒くて頭より少し長く そして下向きにわずかに曲がっています。夏羽では背面が赤褐色で腹部には(墨で塗りたくったような)大きな黒い斑紋があります。冬羽は全体に灰色で 地味な色合いとなります。

ユーラシア大陸と北アメリカの北部で繁殖し、冬には地中海、北アフリカ、アジア南部などに渡り越冬します。日本にはシベリアの北部で繁殖したものが 渡来してきます。春から秋にかけて全国各地の海岸や河口などにすみついて時に大群を作って飛び回っています。

単独でいる場合は悠長であまり人を恐れませんが、群れでいる時は神経質で臆病で一羽が飛び立つと一斉に飛び立ってしまいます。一団となって 群れ飛ぶ様は空を舞う生き物のようです。

普通は広々とした平坦な干潟で生活しているのですが、見通しの良い内陸部(大きな河川など)に入り込むケースもあり安曇野はその例です。
(文:大関豊)
冬鳥〜旅鳥(安曇野:春と秋の渡りの頃に稀に見られます)
L21cm
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