190. シロチドリ(チドリ目チドリ科)

シロチドリ(写真:大関豊)


シロチドリの雌雄、求愛行動(写真:大関豊)
シロチドリは、全長約17.5センチ。コチドリとイカルチドリの中間くらいの大きさで、姿もコチドリ、イカルチドリに似ていますが、黒い首輪が不完全なこと、足が黒っぽいこと、 そして明瞭な白い眉班が特徴であり違いでもあります。

分布は、北半球の温帯地方から南半球まで広く分布し主に海岸地域に棲み、ユーラシア大陸南部、アフリカ、オーストラリア、北アメリカ、南アメリカ大陸の主に沿岸部で繁殖して います。日本では北海道から沖縄までの全国各地にすみ、漂鳥で、ほぼ一年中を通して見られます。九州以北で繁殖し、多くは留鳥ですが冬には南に渡るものもいます。

習性は、海岸や河口の砂浜を好み、河川の中流以上ではほとんど見られません。巣はコチドリと同様に、砂礫地に凹みを掘ってつくり食べ物もコチドリとだいたい同じです。冬には何百羽 となる大群を作ることもあり、またハマシギと混群になることもあります。すばやく歩いては立ち止まり、また歩いては立ち止まり餌をとるという動作を繰り返し、走るのはとても早く 波打際をチョコマカと動いています。

「ピュルピュル」という声で鳴きますが、繁殖期には「ケレケレケレ」というような声も出し、警戒時には「ポイッ」という大きな声も発します。
(文:大関豊)

(参考:長野県記録)1997年8月、佐久市千曲川で休息10羽
留鳥〜標鳥(安曇野:未)
L17.5cm、
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