151. ハヤブサ(タカ目ハヤブサ科)

ハヤブサ(写真:中村照男)


ハヤブサ成鳥(写真:丸山隆)


ハヤブサの幼鳥(写真:大関豊)
ハヤブサは、スピードと機敏な狩りで知られた猛禽です。急降下のスピードは時速300キロを軽く超え追撃の早さも 時速80〜100キロもあると言います。
分布域はヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカなど広範囲に生息します。部分渡り鳥で北方のものは南に渡ります。特に 若鳥はその傾向が強いようです。日本では主として北海道や本州北部の海岸などで局地的に繁殖していましたが、近年、都会にも 進出してきています。都会のビル構造が崖地に似ており、また餌となるドバトなどがいるためと考えられています。

翼の先端はとがった三角形をしていて飛行するときは鎌のように曲げます。尾は短めで角ばっています。上面は暗灰青色で下面は 白っぽく胸は黒の従斑、腹は黒の横斑(幼鳥は従斑です)があります。頭と頬は黒く幅の広いひげ状のパッチがあり、あご と喉は白です。

ハヤブサの狩りは上空から急降下して足で蹴落とすか、後方から追撃して掴み取るか、の空中戦です。地上の獲物も狙わないことも ないのですが、あまりにものスピードで自分自身が激突する恐れがあるので控えているようです。水中に突っ込みすぎて 浮かび上がれずに溺れ死んだ報告例もあります。

安曇野では、近年、某崖地での繁殖が確認されており、また、繁殖期のペアの目撃も各所で見られるようになりました。 (文:大関豊)
留鳥(安曇野:一年中見られます)
L38〜51cm、W85〜120cm(雌の方が大きい)
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