147. ハイイロチュウヒ(タカ目ハヤブサ科)

ハイイロチュウヒの雌(写真:丸山隆)
日本で見られる3種のチュウヒ(ハイイロチュウヒ、マダラチュウヒ、チュウヒ)は、すべて雄は白黒の模様が特徴的で、雌は別種のような褐色をしています。

ハイイロチュウヒは、ほっそりとしたスマートなからだつきでワシタカの中でもきれいなタカの一つです。雄の羽色はネズミ色(灰色)をして(一見カモメに 似たり)いて羽の初列風切羽だけが黒くなっています。雌や幼鳥は全身褐色が基調で頭から胸には縦斑模様、背や翼は斑点模様となっています。尾羽の基部には 三日月状の白斑があり、これは雌雄共通です。帆翔はV字形です。

ユーラシア大陸のヨーロッパからアジアの北部全域、北アメリカほぼ全域と南アメリカの南部に分布しています。渡りをするものもあり、とどまるものもあります。
日本では冬鳥として主に海岸付近に姿を現しますが、少数です。開けた場所を好むようで草原、牧草地、湿原など起伏のない場所で獲物(ネズミを主に昆虫、 爬虫類、両性類など)などを探しています。
(文:大関豊)
冬鳥(安曇野:ごく稀に姿を見せます)
L43〜53cm、W99〜124cm(雌の方が大きい)
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