120. シノリガモ(カモ目カモ科)

シノリガモの雄(写真:大関豊)


シノリガモの雌(写真:大関豊)
シノリガモは、小型の海ガモ類でコオリガモに近縁のカモです。 雄の羽色は、頭の一部と脇腹のくり色以外は青っぽく、くちばしの基部や胸などに黒く縁取った白いすじが目立ちます。その独特の模様からカブキガモなどと 言う人もいます。雌は派手な雄に対し全体にくすんだ褐色で地味な色合いですが顔に3つの白い班(目の上下と目の後ろ)があります。一見、クロガモ に似ますが模様が違います。また模様はビロードキンクロにもありますがくちばしの長さが違います。
繁殖地は、アジアの北東部、アイスランド、グリーンランド、それにアメリカの北西部で繁殖します。水面では他のカモ類よりも身を沈めて浮き、沿岸で小群を なして潜水しカニ類や貝類、また岩についているイガイなどを食べています。
日本には冬鳥として渡来し北海道や東北地方の沿岸で多く見られますが南にいくほど少なくなります。また少数は東北地方の山地の渓流で繁殖例があります。
(文:大関豊)
冬鳥(参考:長野県記録、1921年春、南佐久郡岸野村にて1羽)
L43cm、
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