|
ハシビロガモは、その名前のとおりくちばしに特徴があります。からだに不釣合いなほどの長さ(7センチほど)の、また形も
へらのような平たく広がったシャモジ形の面白いくちばしをしています。
これはエサとなる微生物などを取るために発達したと考えられます。くちばしの先だけを水面につけて上下にすばやく動かして泳ぎ回って
いる姿を目にすることがあるかと思います。(写真参照)
ユーラシア大陸のタイガやツンドラの広範囲で繁殖し、東南アジアなどで越冬します。また、北アメリカ北部でも繁殖します。日本には本州以南
に渡来し、越冬しますが、一部北海道では繁殖しているようです。
安曇野では数も少なく、また越冬個体もあまり見受けられません。秋の終わりや春の渡り途中の個体が休息で立ち寄るものと
思われる少数を見ることがあります。
(文:大関豊)
|