84. サカツラガン(カモ目カモ科)

サカツラガン(写真:大関豊)


動画:安曇野に飛来したサカツラガン(撮影:大関豊)
サカツラガンは、日本では冬鳥としてきわめて稀に飛来するガンの仲間です。
羽色はマガンやヒシクイに似ますが、全体に大きくてくちばしも首も長く頬から前頚は淡褐色で後頚の褐色との差がはっきりしています。名前は漢字で書くと「酒面雁」で 酒を飲んだような紅潮顔をしていることから付けられました。成鳥はくちばしの元部に白い線がありますが、幼鳥にはありません。

分布はロシア南東部、モンゴル南部、カザフスタン、中華人民共和国北東部などで繁殖し、冬になると中華人民共和国南部や朝鮮半島で越冬します。日本には冬鳥として 飛来しますが、飛来数は極めて少なくて定期的な渡来はなく主に西日本に稀にやってきます。

安曇野には、2009年12月23日に光ダム湖に初飛来しました。これは長野県の初記録でもあります。 (文:大関豊)
冬鳥(安曇野:2009年12月に初飛来しました)
L約87cm、
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