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ムラサキサギは、全長約78センチ、くちばしも頸も非常に細い大型のサギで足はアオサギよりも短いです。頭上は黒く後頭には細い換羽がありますが若鳥には
ありません。顔から頸は黄褐色で黒い縦線があり背は灰黒色で栗色の飾り羽が出ます。下腹から下尾筒は黒くその両側は紫赤褐色をしています。嘴は黄褐色、足は黄色
です。若鳥は全体に色彩が鈍く褐色です。
ヨーロッパの中南部、南アフリカ、中央アジア、インド、東南アジア、中国、ウスリー地方などで繁殖し、冬は南へ移動するものもあります。日本では数少ない冬鳥
または旅鳥ですが、南部琉球では一年中生息し西表島では繁殖もしているとのことです。
広い湿原や湖沼、水田などにすみ浅い水中や湿った草原をゆっくりと歩いて魚、カエル、昆虫などを食べます。アオサギのように広い水面に出ることは少なく、草の生えて
いる場所にいて警戒すると草の中に入って細い頸を伸ばしてじっとしています。
(文:大関豊)
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